후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくざわゆきち
福沢諭吉
高山 毅
高山 毅의 福沢諭吉(ふくざわゆきち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,555자 · 109화면
このとき、諭吉は、生徒たちを講堂にあつめて、経済学の講義をしているところでしたが、
「しょくん、おちつきたまえ。ここまで、たまはとんできはせん。」
と、一こというと、あとはなにごともなかったように、講義をつづけていました。生徒たちも、それにつりこまれて、いつのまにか、外のさわぎも、大砲の音も気にならず、講義に耳をかたむけていました。そうして、やがて、時間となりました。
「さあ、やねの上にあがって、上野のけむりでもみたまえ。ペンの力は剣の力よりもつよいということを、よくかみしめてね。」
諭吉は、講義をおわって、にっこりわらい、講堂からでていきました。生徒たちは、
「わっ。」とばかり、かけだしました。
自分の部屋へもどった諭吉は、たいへんまんぞくそうでした。生徒たちが外の大さわぎの中で、ねっしんに講義をきいてくれたことが、うれしかったのです。それは、慶応四(一八六八)年の五月十五日のことでした。
この日、上野では、江戸へはいった官軍と彰義隊とのあいだに戦争があり、そこから八キロメートルばかりはなれた慶応義塾まで、大砲の音がきこえてきました。生徒たちは塾のやねの上にあがって、しきりに上野のほうをみているようすですが、諭吉は、慶応義塾をこの新銭座にうつしたことが、いかによかったかと、ひそかにかんがえるのでした。