일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しほんたいへいき

私本太平記(一)

吉川 英治

吉川 英治의 私本太平記(一)(しほんたいへいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 246,214자 · 495화면

아오조라 문고

ひまで、のんきで、身をもてあますほどである。

が、伯父の上杉憲房には寸暇も見えない。元日の朝、大書院から武者床を通した広間で、家臣の総礼をうけたさい、共に屠蘇を祝ったりはしたが、あとは顔を合せる折すらなかった。

次々の賀客を迎え、客がとぎれると、彼自身、駒飾りした騎上の人となって出て行くし、夜は夜で、探題からの迎えがくる。

「いや、六波羅勤めも忙しいものだな。伯父上が口ぐせに、帰国の日を待つお気持ちもわかる」

二日の昼。

彼は一ト綴の和歌の草稿をふところに、冷泉為定の四条の住居を訪ねていた。為定は後に“新千載和歌集”を撰した当代著名な歌人である。東国育ちの武家の子又太郎にしては、そんな文雅な人を訪うのはためらわれたが、これは母との約束だった。

元来、母系は勧修寺家の公卿出であったから、彼の母もわが子をただあじけない坂東骨一辺の粗野な武人には仕立てたくはなかったのだろう。兵家必修の日課のほか、つねづね彼へ和歌の学びをもすすめていた。そしてこんどの上京には、ぜひ冷泉どのの門をたたいて、末長く詠草を見ていただくようにお願いせよと、手紙まで持たせられて来たのであった。