후리가나로 읽는 일본 고전
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はしがき
童話集 春
竹久 夢二
竹久 夢二의 童話集 春(はしがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 43,531자 · 97화면
先生の顔
1
それは火曜日の地理の時間でした。
森先生は教壇の上から、葉子が附図の蔭にかくれて、ノートへ戯書をしているのを見つけた。
「葉子さん、そのノートを持ってここへお出でなさい」不意に森先生が仰有ったので、葉子はびっくりした。
葉子は日頃から成績の悪い生徒ではありませんでした。けれど鉛筆と紙さえ持つと、何時でも――授業の時間でさえも絵を画きたがる癖がありました。今も地理の時間に、森先生の顔をそっと写生していたのでした。そして葉子は森先生を大変好きでした。
森先生に呼ばれて、葉子はそのノートを先生の前へ出した。先生はすこし厳い顔をしてノートを開けて御覧になった。するとそこには、先生の顔が画いてあった。
森先生は、それをお読みになって、笑いたいのを我慢して、やっとこう仰有った。
「今日は許してあげますけれど、これからは他の時間に絵を画いてはいけませんよ。これは私が預っておきます」
葉子はお辞儀をして静かに自分の席へつくと、教壇の方を見あげた。けれど森先生は、決して葉子の方を御覧にならなかった。葉子にはそれが心配でならなかった。
やがて授業時間がすむのを待ちかねて、生徒達は急いで家へ帰っていった。