후리가나로 읽는 일본 고전
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けいばのいちにちについて
競馬の一日に就いて
菊池 寛
菊池 寛의 競馬の一日に就いて(けいばのいちにちについて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,018자 · 10화면
殊に馬数はそんなにいても、その中で一着のほぼ確定している馬、つまり確実らしい本命が一頭いる時、こう云うレースに馬券を買うと、屡々自分の予想を裏切られる。馬数は幾ら多くとも強い馬は強いのだ。この中では断然これが強い。しかしその割に馬数が多いから、ほかの馬にも人気が割れて、存外配当もつくかも知れない。そんな風な考えも起きるかも知れないが、事実はその反対となるのである。
即ち二十頭近くのレースに、それ程の信頼をファンに与える馬がいるとすれば、ファンの気持は殆んどその馬だけに傾く。その馬以外の馬では、どれもこれも安心がならぬような気持のする中に、ただ一頭そう云う馬がいるのだから、その馬だけが断然光っているような気のするのは当然である。そこで馬数はいくら多くとも人気は殆んどその馬一頭だけにかぶってしまう事になる。
今春中山返り初日に収得賞金三千円以下のアラブ競走は十六頭立てと云う多数の出走馬であったが、その人気の形勢を見ると、単式投票数七百七十一票の内、一本かぶりのエンタープライズは五百三十九票を占めてしまっているのである。従ってエンターが単式で来たとしても僅かに五十銭しか配当はつかないのである。