후리가나로 읽는 일본 고전
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すさのおのみこと
素戔嗚尊
芥川 竜之介의 素戔嗚尊(すさのおのみこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 42,917자 · 86화면
が、この鷺の影を除いては、川筋一帯どこを見ても、ほとんど人を脅すような、明い寂寞が支配していた。
彼は舷に身を凭せて、日に蒸された松脂のを胸一ぱいに吸いこみながら、長い間独木舟を風の吹きやるのに任せていた。実際この寂しい川筋の景色も、幾多の冒険に慣れた素戔嗚には、まるで高天原の八衢のように、今では寸分の刺戟さえない、平凡な往来に過ぎないのであった。
夕暮が近くなった時、川幅が狭くなると共に、両岸には蘆が稀になって、節くれ立った松の根ばかりが、水と泥との交る所を、荒涼と絡っているようになった。彼は今夜の泊りを考えながら、前よりはやや注意深く、両岸に眼を配って行った。松は水の上まで枝垂れた枝を、鉄網のように纏め合せて、林の奥の神秘な世界を、執念く人目から隠していた。それでも時たまその松が、鹿でも水を飲みに来るせいか、疎に透いている所には不気味なほど赤い大茸が、薄暗い中に簇々と群っている朽木も見えた。
益々夕暮が迫って来た。その時、彼は遥か向うの、水に臨んでいる一枚岩の上に、人間らしい姿が一つ、坐っているのを発見した。勿論この川筋には、さっきから全然人煙の挙っている容子は見えなかった。