후리가나로 읽는 일본 고전
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 細雪(ささめゆき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 226,715자 · 431화면
十九
十九
お春はやがて仕度をして、早お昼を済ますとそこそこに、では二三日帰らして戴きます、と云って出かけたが、出がけに応接間へ呼び入れられて、くれぐれも平素の物臭な癖を出さないように、病人の体に触れたあとでは消毒を怠ってはならないこと、病人が排便した時はそのつど便器にリゾールを滴らすこと、等々の注意をこまごまと与えられた。尚又、病人の容態は精々頻繁に知らせてほしいのであるが、奥畑方には電話がなく、此方の電話も、貞之助や悦子のいる時は工合が悪いので、毎日少くとも一回午前中に懸けて来てほしいこと、それには近所の店屋の電話を借りる便宜があったとしても、なるべくそれを避けて公衆電話を使うようにすること、等をも云い含められて行った。
幸子たちは、お春の出かけたのが午後だったので、その日一日は電話が懸って来る筈もなく、ひとしお容態が案じられて、明くる朝が待ち遠であったが、懸って来たのは翌朝の十時過ぎであった。幸子は夫の書斎の方へ切り換えて聞いたが、電話が遠く、話中にたびたび切れるので、僅かなことを聞き取るにも骨が折れた。しかし結局、病人の工合は大体昨日と変りはない、ただ昨日よりも下痢が一層頻繁になり、一時間に十回ぐらいも催すようになった、熱も引き続いて下る様子がない、と云うことらしいので、赤痢の疑いはどうなったか、そうらしい