후리가나로 읽는 일본 고전
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わかきひのせっつのかみ
若き日の摂津守
山本 周五郎
山本 周五郎의 若き日の摂津守(わかきひのせっつのかみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,437자 · 47화면
作兵衛はいったん家へ帰り、相談のうえ、次女のおたきをさしあげる、と答えて来た。それから浅利重太夫が医師を同伴して吉田屋へゆき、おたきに会って資格しらべをした。年は十七歳、容貌はまず十人並だが、躯はよく発達しているし、健康にも申し分はなかった。
「手が荒れているようだが」と終りに重太夫が作兵衛に訊いた、「そのほうでは娘に水仕事などをさせるのか」
「家風でございまして」と作兵衛は答えた、「娘どもには芸ごとよりも、拭き掃除、炊事、裁ち縫いから、洗濯までさせるのが、しきたりでございます」
重太夫の唇にうす笑いがうかんだ。
「おくゆかしい家風だな」と重太夫はねばるような口ぶりで云った、「覚えておこう」
作兵衛は黙って辞儀をした。
三日のちに、おたきは坂倉斎宮の屋敷へはいった。斎宮は年寄役肝いりであるが、おたきを預かって殿中の作法を教えることになったのである。藩主の寝所へはいるには、その家によっていろいろの作法があったようだ。この藩では正夫人の場合はともかく、側室は控えの間で髪を解き、衣装は下のものまでぬいで、素裸になるのがきまりになっていたらしい。寝所の次が控えの間で、その三方を宿直の間が囲んでおり、二人ずつ三組で宿直番に当る規則であった。