후리가나로 읽는 일본 고전
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むし
虫
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 虫(むし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,053자 · 86화면
「エエ」
と答えて、彼女はまじまじした。
「柾木さん。僕の友達。いつか噂をしたことがあったでしょう。僕の小学校の同級生で、君を大変好きだった人なんです」
「マア、私、思い出しましたわ。覚えてますわ。やっぱり幼顔って、残っているものでございますわね。柾木さん、本当にお久しぶりでございました。わたくし、変りましたでしょう」
そう云って、叮嚀なおじぎをした時の、文子の巧みな嬌羞を、柾木はいつまでも忘れることが出来なかった。
「学校中での秀才でいらっしゃいましたのを、私、覚えておりますわ、池内さんは、よくいじめられたり、泣かされたりしたので覚えてますし」
彼女がそんなことを云い出した時分には、柾木はもう、すっかり圧倒された気持であった。池内すら彼女の敵ではない様に見えた。
小学校時代の思出話が劇談に移って行った。池内は酒を飲んで、雄弁に彼の劇通を披瀝した。彼の議論は誠に雄弁であり、気が利いてもいたが、併し、それはやっぱり、彼の哲学論と同じに、少しばかり上辷りであることを免れなかった。木下芙蓉も、少し酔って、要所要所で柾木の方に目まぜをしながら、池内の議論を反駁したりした。