후리가나로 읽는 일본 고전
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むし
虫
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 虫(むし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,053자 · 86화면
と叫んで、気違いになってしまうより、どうにもこうにも仕方がなくなる。といった感じであった。彼は肉親の父親に対しても、家の召使に対しても、時とすると母親に対してさえ、この不可思議な羞恥を感じた。随って彼は人間を避けた。人間が懐しい癖に、彼自身の恥ずべき性癖を恐れるが故に、人間を避けた。そして、薄暗い部屋の隅にうずくまって、身のまわりに、積木のおもちゃなどで、可憐な城壁を築いて、独りで幼い即興詩を呟いている時、僅かに安易な気持になれた。
年長じて、小学校という不可解な社会生活に入って行かねばならなかった時、彼はどれ程か当惑し、恐怖を感じたことであろう。彼は誠に異様な小学生であった。母親に彼の厭人癖を悟られることが堪え難く恥しかったので、独りで学校へ行くことは行ったけれど、そこでの人間との戦いは実に無残なものであった。先生や同級生に物を云われても、涙ぐむ外に何の術をも知らなかったし、受持の先生が他級の先生と話をしている内に、柾木愛造という名前が洩れ聞えた丈けで、彼はもう涙ぐんでしまう程であった。
中学、大学と進むに従って、このいむべき病癖は、少しずつ薄らいでは行ったけれど、小学時代は全期間の三分の一は病気をして、病後の養生にかこつけて学校を休んだし、中学時代には、一年の内半分程は仮病を使って登校をせず、書斎を