후리가나로 읽는 일본 고전
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てつのきりつ
鉄の規律
平林 初之輔
平林 初之輔의 鉄の規律(てつのきりつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,016자 · 30화면
貨物自動車の運転手は、額と向こう脛とに擦過傷を負い左手の指先をくじかれて昏倒していた。九十六号の運転手は、運転手台からとび降りたところを貨物自動車のタイヤにしかれて、左脚に重傷を負ってその場に気絶していた。
九十六号に乗っていたのは、東亜局長と秘書官とではなくて、東亜局長の次男の勝男だった。あとでわかったことだが、彼は局長の使いだと言って九十六号の運転手に、わざとその車を指定して東亜局を出てきたのであった。勝男の身体にはいっけん外傷は無かったが、どうしたわけか、彼は、全く意識を失っており、おまけに他の二人とちがって顔は真っ蒼になり、唇は紫色に変わっていた。
三人の負傷者は直ちに、日比谷の原口外科病院に送られた。
貨物自動車の運転手の傷は全治二週間の軽傷だったので彼は手足と頭とに包帯をされて、病院を出ることができたが、九十六号の運転手は、左脚切断の大手術を受けねばならなかった。そして、遠山勝男はついに意識を回復するに至らず、病院へ運ばれた時にはもう身体が冷たくなって、何とも施す術もなかったので、翌日大学病院へ回送されて死体解剖に付せられた。
勝男の死体検案並びに死体解剖の結果驚くべき事実が発見された。