후리가나로 읽는 일본 고전
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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 160,770자 · 322화면
その夜八時ごろ、小林君は、山男が眠ってしまったのを見すまして、例の黒い大きな袋をさげて、そっと山小屋をぬけだし、うらの空地に出ました。そして、袋の中から、茶つぼを大きくしたような、ブリキカンを取りだして、そのふたをひらきました。すると、中からクークーという、みょうな声が、聞こえます。小林君は、
「よし、よし、さぞきゅうくつだったろうね。だが、いよいよ、おまえの働くときがきたんだよ。しっかりやっておくれ。」
といいながら、カンの中に手を入れて、一羽のハトをひきだし、じぶんのポケットにいれていた、なにか小さなものを取りだして、それをハトの足に、くくりつけました。
「さあ、しっかり飛ぶんだよ。そら……。」
手をはなしますと、ハトは、しばらく考えているようすでしたが、やがて、大きな羽をひろげて、パッと飛びたちました。そして、見るまに、森の高い木の上に、姿をけしてしまいました。まっ暗な夜中のことですから、ハトのゆくてを見さだめることはできません。ただ、その羽音で、ぶじに大空へまいあがったことを察するばかりです。
「これでよしと。……さあ、いよいよ大冒険だぞ。」
小林君は、力づよく、ひとりごとをいって、身じたくに取りかかるのでした。