후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控 猿回し(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 125,671자 · 252화면
稼業柄で木口の見事さ、拵えや調度は少し品が落ちますが、それでもザラの町家などには、見られない普請です。
二階は八畳、東と南に開いて、昨夜のお月見の供え物も、そのままにしてありました。此処の縁側から、上野の森の上に昇る、後の月を眺める景色の良さは、明るい昼の太陽の下でも、充分に想像がつきます。
「娘はたった一人残って、お月様を眺めて居たそうだよ、若い者は仕様の無いもので、薄寒くなって皆んなは階下へ引揚げてしまったのに、――こんな晩はきっと、お月さまに住んでいる兎だって姿を見せるに違いない――とか何とか言ってね」
依右衛門はそれでも、働き者らしい行届いた調子で、平次に説明してくれるのでした。
「一番お仕舞に、お嬢さんを見かけたのはどなたで?」
「下女のお新でございますが、でもその前に私が――」
依右衛門の後ろから、恐る恐る顔を出したのは、八五郎が曾て吹聴した、妾のお通でした。三十二というにしては恐ろしく若く、色白の無造作な化粧、鉄漿もつけず、眉も落さないのが、反ってこの女を新鮮に見せるのでしょう。
やや小造りで、細そりして、総体に青ずんだ感じのするのも、病的というよりは、反ってアブノーマルな魅力を感じさせるのです。