후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(四)城の絵図面
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(四)城の絵図面(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 139,179자 · 280화면
一枚一枚に口を嘗めて、ピューッ、ピューッと得意の投げ銭が夜風を剪ります。
「あッ」
「やられたッ」
二三人は額を割られた様子、たじろぐ隙に平次は、身をかわして街の宵闇に隠れてしまいました。
しかし平次の方も大手ぬかりでした。せっかく智恵を絞った糠の栞も、夜道ではあまり役に立たず、そのうちに空ッ風が吹いて、明日をも待たずに吹き飛ばされてしまったのです。
翌る朝、一色道庵の死体は、南部家下屋敷の門前に捨ててありました。
左肩口からたった一と太刀、大袈裟に斬ったのは凄いほどの手際で、平次が飛んで行った時はまだ検屍も済まず、門の側に寄せて、筵を掛けたまま、役人と門番の老爺が見張っております。
一応死体を見せて貰った平次は、ちょうど下屋敷に居合せた家老の桜庭兵介に逢ってみようと思いました。一方は十万石の大名の二番家老、こちらは町方の御用聞風情、あまりに身分が違い過ぎますが、門前に変死人があっては、留守居の重役、知らん顔も出来ません。
「平次とやら、困った事が起ったものじゃ。当家の迷惑は一と通りではない、何とか早く取り片付けて貰いたいが――」
桜庭兵介思いの外手軽に平次を呼入れて、縁に腰を掛けたまま、こうこぼしております。