후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
永井 隆의 長崎の鐘(ながさきのかね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,109자 · 131화면
右の眼の上と耳あたりが特別大傷らしく、生温かい血が噴いては頸へ流れ伝わる。痛くはない。目に見えぬ大きな拳骨が室中を暴れ回る。寝台も、椅子も、戸棚も、鉄兜も、靴も服もなにもかも叩き壊され、投げ飛ばされ、掻き回され、がらがらと音をたてて、床に転がされている私の身体の上に積み重なってくる。埃っぽい風がいきなり鼻の奥へ突っ込んできて、息がつまる。私は目をかっと見開いて、やはり窓を見ていた。外はみるみるうす暗くなってゆく。ぞうぞうと潮鳴のごとく、ごうごうと嵐のごとく空気はいちめんに騒ぎ回り、板切れ、着物、トタン屋根、いろんな物が灰色の空中をぐるぐる舞っている。あたりはやがてひんやりと野分ふく秋の末のように、不思議な索莫さに閉ざされてきた。これはただごとではないらしい。
私は爆弾、少なくとも一トンくらいの大型が病院の玄関付近に落ちたと、さらに判断を新たにした。怪我人は約百名だ。これをどこへ送って、どう処置するか、とにかく教室員を集めなければならぬ。その教室員もおそらく半数はやられているだろう。とにかくこの埋没から脱け出さねばと、膝を動かし、腰を突っ張って苦心しているうち、すうと暗くなって、両眼ともすっかり見えなくなってしまったのである。