후리가나로 읽는 일본 고전
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ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
永井 隆의 長崎の鐘(ながさきのかね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,109자 · 131화면
まるで反対のことを――はて、そうだ。藤本君はもしやと思い床を撫でてみた。床板のつぎ目に指先がかかった。力を入れて引いてみた。果たせるかな、がたりとはげた。爆風が地面に当たり、反射して下から床をあおったので、釘がゆるんでいたのである。うんと引き上げ指を下にかけた。ばりばり快い音をたてて床板が離れ、救いの空気がひやりと飛びこんできた。二枚、三枚わけなく離れ、どすんと身体は床下の土にころがり落ちた。
細菌学教室の裏の窓をあけて、今停車場から切符を買って帰った山田先生と辻田君とが、風を入れて休んでいた。二人はこれから東京の伝染病研究所へ血清製造法を習いに出張するところだった。いよいよ長崎籠城の日が近まり、こんな方面にも急いで準備をせねばならぬ仕事があった。男子がほとんど戦場に出ているので、この二人の若い女性科学者は、これから大きな責任を負わされることになっていたのだ。テニスコートも夏草に荒れて、スポーツを楽しむなどというのどかさは何年か前に忘れられ、すべては戦争一本であった。コートの向こうにすくすくとのびた楠と松の木立があり、それをすかして今は増産の芋畑に変わった運動場があり、その上に赤い大きな天主堂がそびえている。