후리가나로 읽는 일본 고전
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ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
永井 隆의 長崎の鐘(ながさきのかね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,109자 · 131화면
私は学長に報告を終わり、二十歩ばかり行くと眩暈を感じ、脚のよろめくのを覚えた。ちょうどそこに長老から介抱されながら梅津君が寝ていた。これも雨にぬれている。私はその脈を握ってみたが、案外強かったので安心をした。上衣をぬいで梅津君にかけてやり、五、六歩行き、畑を一段降りると同時にくらりとして、私は卒倒した。
「頸動脈を押さえろ」施先生が叫んでいる。頸筋をぐっと押さえられた。眼を開けて仰ぐと、赤い雲の下に施先生と婦長さんと豆ちゃんと、どうしたかと心配していた金子技手の顔がのぞいていた。「結紮糸、コッヘル、ガーゼ、ガーゼ」あわただしく先生が怒鳴って、私の耳の辺りの傷の中へ何か痛い物を突っ込む。冷たい金属の触れあう音がして、時々どっとあったかい血が頬へあふれる。「押さえて、拭いて、ガーゼ」先生がしきりに怒鳴る。時々コッヘルの先で神経繊維をはさむものとみえ、全身の痛覚が一挙に目ざめて、足の爪先がぴんと突っ張る。私は思わず手に触れた草を握りしめた。
調教授が駆けつけてくださった。施先生が何かぼそぼそいっている。脈が握られた。私は観念の眼をとじた。「動脈の断端が骨の陰に引っ込んでるんだね」