후리가나로 읽는 일본 고전
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ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
永井 隆의 長崎の鐘(ながさきのかね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,109자 · 131화면
こうして冷たくなった子供の頭をなでていると、一度も叱らなかった井上君よりは、しょっちゅう叱っていた山下君のほうがいとしい。小さな犬のバッジも胸にそのままに、うすい唇には土がついている。
ただ一発でこれだけの生命を奪い、これだけの破壊を逞しゅうした爆弾は一体何物であろう。婦長さんが走ってきて手渡した一枚の紙片は、昨夜敵機の撒いたビラだった。眼をすべらせていた私は思わず叫んだ。
あっ、原子爆弾!
私の心はもう一度、昨日と同じ衝撃を受けた。原子爆弾の完成! 日本は敗れた!
なるほどそうだ。この威力は原子爆弾でなければならぬ。昨日からの観察の結果は、予想されていた原子爆弾の現象と一々符節を合わすものだ。ついにこの困難な研究を完成したのであったか。科学の勝利、祖国の敗北。物理学者の歓喜、日本人の悲嘆。私は複雑な思いに胸をかき乱されつつ、酸鼻を極むる原子野を徘徊した。
竹槍が落ちていた。蹴ったら、からんからんと虚ろな音をたてた。拾って空に構えて涙が出た。竹槍と原子爆弾! ああ、竹槍と原子爆弾、これはまたなんという悲惨な喜劇であろう。これでは戦争にならぬ。これは戦争ではない。