후리가나로 읽는 일본 고전
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ながさきのかね
長崎の鐘
永井 隆
永井 隆의 長崎の鐘(ながさきのかね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 65,109자 · 131화면
「がんばれよ」と、私は礼を返しながらいった。上野は、はにかんで頭をかいた。
「このあいだは、お袋から叱られましたたい。人様の目につくことをしてよか気になるもんじゃなか。もう子供じゃなかけん……、と」
裏門には手押しポンプ隊がたむろしていた。すべては、焼夷弾と爆弾とに対してはまずまず大丈夫であった。私は満足して、こんどは病棟の東側を通ってみた。このあいだの爆弾にやられた外科、婦人科、耳鼻科のあとは、人の体の怪我よりもむごたらしかった。その傍らには、ここにもまた夾竹桃が血の色に咲いていて、ひっそりと石炭酸が匂っている。私はふっと不吉な予感を覚えた。
警報解除のサイレンが、身体じゅうの疑いを解いてくれるためのように鳴りわたった。教室へ帰ってくると、皆ががやがやいいながら鉄兜の紐をほどくところであった。情報係の井上看護婦が、くりっとした眼をなおさらくるくるさせて、ちょっと小首を傾けながら「九州管内敵機なし」とラジオのいったとおりを報告した。赤らんだ頬に軽く汗が浮いて、髪の毛が三すじくっついている。
「ただちに授業始め!」本部伝令が、また叫んで通った。学生はそれぞれ教室に入り、大学は再びひっそりした真理探究の象牙の塔となった。