일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

永井 荷風의 雨瀟瀟・雪解 他七篇(あめしょうしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,414자 · 289화면

아오조라 문고

本棚の蠧を防ぐ樟脳の目にしむ如き匂いは久しくこの座敷に来なかったわたしの怠慢を詰責するもののように思われた。わたしは斑竹の榻に腰をおろし燭をかざして四方の壁に掛けてある聯や書幅の詩を眺めた。

碧樹如クレ煙ノ覆フ二晩波ヲ一。清秋無クレ尽ル客重テ過グ。

故園今即如シ二煙樹ノ一。鴻雁不レ来ラ風雨多シ。

これは今なお記憶を去らぬ書幅の中の一首を記したに過ぎない。わたしはいつか燭もつき風雨も夜明けと共に鎮まる頃まで独り黙想の快夢に耽っていた。

正月二日は父の忌辰である。或年の除夜翌朝父の墓前に捧ぐべき蝋梅の枝を伐ろうとわたしは寒月皎々たる深夜の庭に立った。その時もわたしは直にこの事を筆にする気力があった。

長年使い馴れた老婢がその頃西班牙風邪とやら称えた感冒に罹って死んだ。それ以来これに代わるべき実直な奉公人が見付からぬ処からわたしは折々手ずからパンを切り珈琲を沸しまた葡萄酒の栓をも抜くようになった。自炊に似た不便な生活も胸に詩興の湧く時はさして辛くはなかった。わたしは銀座の近辺まで出掛けた時には大抵精養軒へ立寄ってパンと缶詰類を買って帰る。底冷のする雪もよいの夜であった。