후리가나로 읽는 일본 고전
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いずこへ
風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
坂口 安吾의 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇(いずこへ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,879자 · 242화면
彼の作中に於て彼は常に貧乏だ。転々引越し、夜逃げに及び、居候に及び、鬼涙村(キナダムラ)だの風祭村などというところで、造り酒屋の酒倉へ忍びこんで夜陰の酒宴に成功したりしなかったり、借金とりと交驩したり、悪虐無道の因業オヤジと一戦に及び、一泡ふかしたりふかされたり、そして彼の女房は常に嬉々として陣頭に立ち、能なしロクでなしの宿六をこづき廻したりするけれども、口笛ふいて林野をヒラヒラ、小川にくしけずり、流れに足をひたして俗念なきていである。
そういう素質の片鱗があることによって、庄吉がそう書き、そう書かれることによって女房が自然にそうなり、自然にそうなるから、益々そう書く。書く方には限度がないが、現実の人間には限度があるから、そんなに書いたってもうだめという一線に至って悲劇が起る。
思うに彼の作品も限度に達した。こうなって欲しいという願望の作風が頂点に達し或いは底をつき、現実とのギャップを支えることができなくなったから、彼には芸術上の転機が必要となり、自らカラを突き破り、その作品の基底に於て現実と同じ地盤に立ち戻り立ち直ることが必要となった。然しそれが難なく行い得るものならば芸術家に悲劇というものはないのである。