후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おに
鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 鬼(おに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,138자 · 60화면
「サア、どうでございましたかね」
という返事だ。だんだん聞いて見ると、この家はお婆さん独暮しで、二階を雪子に貸ているのだが、身体が不自由な為、一々取次などはせず、雪子のお客様は、勝手に階段を上って行くし、夜なども、客がおそく帰る時は、雪子が表の戸締りをすることになっているらしい。つまり、二階と下とが全く別々のアパートみたいなもので、仮令あの日幸吉が雪子を訪ねたとしても、このお婆さんは、それを知らないでいたかも分らぬのだ。
殿村はひどく失望して、その家を出た。そして、考え込みながら、足元を見つめて歩いていると、
「ヤア、あなたもここでしたか」
突然声をかけたものがある。
びっくりして見上げると、S村の小学校の取調べ室で知り合った、N警察の警官だ。拙い奴に出くわしたと思ったが、嘘を云う訳にも行かぬので、雪子を訪問したことを告げると、
「じゃ、家にいるんですね。そいつはいい具合だ。実は、あの女を取調べることになって、今呼出しに行く所です。急ぎますから失敬します」
警官は云い捨てて、五六間向うに見えている雪子の下宿へ走って行った。
殿村は、何故かそのまま立去る気にはなれず、そこに佇んで、警官の姿が格子戸の中へ消えるのを見送っていた。