후리가나로 읽는 일본 고전
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わし
鷲
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 鷲(わし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 144,476자 · 290화면
「そうです。俄か天気で暑くなりました。しかし梅雨もこれで晴れるでしょう。」と、わたしもだんだんに落着いて話し始めた。
彼はやはり二、三日前に東京を去ったのであるが、京都の親戚をたずねるために途中下車したと言って、京都見物の話などをして聞かせた。元来が温順の性質らしいが、さりとて寡言というでもなく、陰鬱というでもなく、いかにも若々しいような調子で笑いながら話しつづけた。どう見ても、彼は一個の愛すべき青年である。これが一種の乱心であるとか、何かの祟り呪詛を受けている人間であるとかいうような事は、どうしても私には考えられなかった。
「妹さんはどうなさいました。」と、私はなんにも知らない顔で訊いた。
「妹は東京に残って、鎌倉へ行くことになりました。」と、彼は答えた。
彼は自分のうしろに、刑事の黒い影が付いていた事などを知らないであろう。わたしは更に進んで、かれらと桐沢氏との関係などを問いきわめようと試みたが、それは不成功に終った。それらの問いに対しては、彼は努めて明快の返答をあたえることを避けているらしく見えた。それが又大いにわたしの猟奇心をそそったのでもあるが、何分にも混雑の列車内といい、かつは三時間ばかりの短時間であるので、わたしは結局その目的を達し得なかった。