轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

イエスでん

イエス伝

矢内原 忠雄

マルコ伝による

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 220,119 字 · 436 页

青空文庫

第十二章 最後の論戦

一 資格問題

1

第十二章 最後の論戦

一 資格問題

1

宮潔めのことがあって、またの日エルサレムに往き、神殿の境内を歩んでい給うた時、祭司長、学者、長老たちが打ち揃ってイエスの御許にやって来て、「何の権威をもってあんなことをなしたのであるか。誰から権威を授けられたか」と詰問しました(一一の二七、二八)。祭司長はサドカイ派の首領であり、学者はパリサイ派の指導者、長老というのは政治家です。神殿の警察権は祭司長の主管するところですが、イエスの行動によりただに境内の治安だけでなく、ユダヤ人の支配階級全体の地位を危うくせられることを惧れて、平生は互いに敵対せる諸勢力の指導者たちが合流し、挙国一致の体制をもって一人の野人イエスに対ったのであります。

これが公開の演壇であるとか、公開状もしくは論文の発表とかなら、イエスは自己の資格を弁明して「人よりにあらず、人に由るにあらず、父なる神によりて遣わされし我イエス」というふうに啖呵を切られたかもしれない(ガラテヤ一の一参照)。しかし今は組み打ちの白兵戦です。イエスはたちまち敵の利腕を取って、

我一言、汝らに問わん、答えよ、しからば我も何の権威をもて、これらのことをなすかを告げん。