轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

まるのうち

丸の内

高浜 虚子

「東京日日新聞」1927(昭和2)年3月15日~31日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,875 字 · 46 页

青空文庫

喫茶店と書籍店とが同居しているのもある。

ここを通った時の感じは場末の盛り場といった感じである。東京の正門を出る二、三十歩で忽ち場末の盛り場があるという事は一寸珍しい現象である。

それから丸の内ホテルの前あたりで電車道を横切って、朝鮮銀行の横手をはいると、総てこの辺は震火に逢って見るもいたましいバラック建である。偶に大きな煉瓦建があると見ると、煉瓦の間にはさまれた石が火に焼けて無残に欠け落ちたままになっている。それ等の建物にも人が住んで仕事をしている。

バラック建の逓信省や農林省や中央会議所や印刷局やの前を通って又電車道に出ると同じくバラック建の大蔵省や内務省がある。総てこれ等のバラック建の諸官省は広野の中の馬小屋のようだ。ただヒン/\という鳴き声を聞かぬのと馬糞が無いだけだ。

併しこの諸官省は総て桜田門外に移転される事に内定していると聞いた。諸官省が、今の司法省と電車道を隔てて一所にかたまって立派な建築をするとなれば壮観であろう。

併しそのあとが問題だ。その馬小屋を取りのぞけばあとはそのまま広野である。丸の内は昔からお城とお濠と広野――草原――がある事に相場がきまっていた。