轻松读懂日语经典作品
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
01 乾雲坤竜の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页
ように手をとり合わぬばかり、泣いて泣いて、泣きつくせぬ両人であった。
うしなった恋に涙を惜しまぬ弥生と。
得た恋の不安、負けた相手への思いやりに、またべつの嘆きをもつお艶と……。
ようよう泪を払って、弥生がしんみりとお艶に物語ったところは。
栄三郎へかたむけた自らの恋ごころ。亡父鉄斎の意企。夜泣きの大小の流別。おのが病のこと……など、など。
そして、
「わたしはもう帰ります。なんのためにおじゃまにあがったのか、じぶんでもわかりません。栄三郎様にはお眼にかからぬほうがよろしゅうございます……ただおふたりともお身体をお大事に」
起ちあがりながら、弥生はつけたした。
「お艶さま。どうぞわたしの分もいっしょに栄三郎様へお尽くしなすってください。あの方は、道場にいらっしゃるころから、寒中でも薄着がお好きで、これから寒さへ向かいますのに、もしやお風邪でもと、ほほほ、あなたというお人がいらっしゃるのに、とんだよけいなことを申しました。では、わたしの参りましたことは、おっしゃらないように――夜中失礼いたしました」
と、強い弥生は、もういつもの強い弥生であった。
が、それと同時に、弱いお艶はすでにいつもの弱いお艶に返って勝った恋のくるしさに耐え得でか、わッ! と声をあげて哭き伏したので、これを耳にした戸外のお藤、