轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

01 乾雲坤竜の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页

青空文庫

この両心友の胸間、じつにあっさりとして風のごとくに相通ずるものがあった。

そして。

お艶がなおもひれ伏しているうち大岡様のお屋敷を出た泰軒は、瓦町の栄三郎様へも立ちよらずに、その日のうちに江戸をあとに北上の旅にのぼったのである。

乾雲のために求援の使いにたって、今や一路北州をさしていそいでいる者があると言ったが、はて誰だろう? まだ相馬へは着いてはいまいから、追い越して顔さえ見ればわかるに相違ない。そのうえ、相手のいかんによって策の施しようはいくらもあると、ゆく手に当たって人影が見えるたびに、泰軒はひたすらに足を早めて来たのだった。

駅路のさざめきも鄙びておもしろく、往うさ来るさの旅人すがた。

が、住居を持たぬ泰軒先生は、江戸にいても四六時ちゅう旅をしているようなもの。したがってこうして都を離れるにも、何一つ身仕度などあろうはずもなく、きたきり雀の古布子に、それだけは片時も別れぬ一升徳利の道づれ――。

奥の細みち。

と言うと風流なようだが、泰軒は気がせく。

人一倍の健脚に鞭をくれて、のしものしたり一日に十有数里。

奥州街道。

江戸から二里で千住。