轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

01 乾雲坤竜の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页

青空文庫

、そのお役人がピカリと引っこ抜いたのを見ました。で、わアッ! と駈け出したとき、うしろに棟梁の魂切る声を聞きましたが、あとは夢中に転がりながら、まつ川さんへ戻ってたたき起こしたんで――」

新助のいうところはこれだけだ。

なるほど、持って出た提灯が、なかば焼け、土にまみれ落ちている。

しかし、近くのどこを捜しても、ぬげた覆面はもとより、何ひとつ手懸りらしいものはみつからなかった。

上役人の斬り奪り強盗……波紋はこれから大きくなっていく。

新助が走って、日本橋銀町へ知らせると、帰りを案じていた伊兵衛の女房が若い者をつれて駈けつけてくる。

自身番から人が来て、ひとまず死骸を引き取っていったあと。

未明……の雨。

お艶はその足ですぐ、まつ川の男衆とともに辻駕籠をやとって、外桜田の大岡越前守お屋敷へ、おねむりを妨げるのもかまわずに訴え出た。

あかつきかけて降りだした時節はずれの寒しぐれ――さんざめかして駕籠の屋根を打つその音を、お艶はこの日ごろ耳にする色まちの絃歌、さんざ時雨と聞いてぼんやりしたこころにいっそうの哀愁と痛苦をつのらせるのだった。

大岡様へ急の御用!――とあって女の身ながらも木戸木戸を許されたお艶、数丁さきで駕籠を捨てて、あとは裾をはさんで裸足になり、湿った土を踏んで、バタバタバタとあわただしくお裏門