轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

01 乾雲坤竜の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 页

青空文庫

みずからつけまわして探り当てたのだから、なるほどこれ以上確かな筋もあるまいが……。

いったいこのお藤。

ながらく岡っ引その他の御用の者をむこうにまわして昼夜逃げ隠れているうちに、対抗の必要上、いつのまにか駈け出しの岡っ引なんか足もとへも寄れないほどに眼がきき出して、ことに人の行方なぞたいがいの場合、お藤姐御の智恵さえ借りれば、即座にかたのつくことが多かった。

こんどもその伝。

かの第六天篠塚稲荷の地洞に左膳とともに一夜を明かしたのち左膳はそのまま、お藤の盗って来た坤竜を引っつかんで、まんじ巴の降雪のなかを飛び出して行ったきり、ふたたび、稲荷の地室に待つお藤のもとへは帰らなかった――でひとり残されて待ちぼうけを食ったお藤、それからはそのやしろの縁の下に巣をかまえて、兇状もちの身は、お上の眼が光っているから、当分は外出もできず、くらいなかに寝たり起きたり、左膳を慕い世をのろって、ひそかに沈伏していたのだった。

この篠塚稲荷……むかし新田の家臣篠塚伊賀守、当社を信仰し、晩年法体してこの辺に住まっていたもので、別当国蔵院はその苗裔であるといわれる。

早くからこの古社に眼をつけたのがくしまき。