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ひまわりのめ
向日葵の眼
野村 胡堂
「少女倶楽部」1929(昭和4)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,919 字 · 18 页
よしよし明日朝早くから一緒に行って、すっかり探して上げましょう。紺野とか言う男は加奈子さんの言う通り確に曲者に違いない。まだまだ泣くことはない――」
そう親切に言われると、麗子はなお泣かずにはいられません。
明る日、朝早く出かけた三人は、麗子の案内で、「日廻り御殿」へ探検の足を踏み入れました。
紺野は大勢の仲間を引きつれて玄関から一と部屋一と部屋と片づけて、打ち壊しをやっている様子で、時々、凄じい物音が聞えます。「悪漢め! 発明の設計の在所を探しているんだな。今に鼻をあかしてやる」と香椎六郎は微笑みました。そして、香椎六郎の一行がいきなり、紺野達がまだ手をつけていない二階へ上がろうとすると、
「これこれ、お前は何処へ行く」
人相の悪い襯衣裸の男が前に立ち塞がります。紺野もその後についています。
「何処へ行こうと勝手だ、この家の主人の麗子さんが案内しているのが見えないか」
「…………」
「お前こそ何者だ、誰の許を受けて、そんな乱暴なことをするのだ」
香椎六郎は逆ネジを食わせます。スポーツで鍛えぬいた、見事な体格を見てはあまり強そうもない紺野などは、側へ寄りつけそうもありません。