轻松读懂日语经典作品
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うそアつかねえ
嘘アつかねえ
山本 周五郎
「オール読物」文藝春秋新社、1950(昭和25)年12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,523 字 · 24 页
って、げらげら笑って、しめえにゃアてんでんが、てめえの亭主を裸にするようなことをぬかしゃアがる、……嘘アつかねえ、おらあこの眼で見た、この耳で聞いた、おらあちゃんと知ってるんだ」
「父はいい人間だった」ひと息いれて松は話し継いだ、「――おふくろになんと云われても、決して口答えはしなかった、……済まねえ、おれに甲斐性がなくッて申し訳がねえ、もうちっとだから辛抱して呉んねえ、……だが旦那、父だって人間だ、一寸じゃねえかもしれねえ、五分ぐれえかもしれねえが、五分の虫にだって二分五厘の魂はあらア、たまにゃあむしゃくしゃして肚も立つだろう、やけくそなような気持にだってなるこたアあらア、……稼いでも稼いでも、正直一方でこすい事が出来ねえ、いつも下積みでうだつがあがらねえ、女ア知らねえから外で勝手なまねをしていると思ってる。好きなことをしていると思ってるが、それどころじゃアねえ、……女房子を抱えて、今日の日を食ってくッてなあ道楽じゃアねえんだ、それこそ血の涙の出るような思いをすることもあるんだ、……女も苦労だろう、そこは貧乏人はなんともしようがねえ、けれども、男は、男の身になってみりゃアそんな苦労どころの話じゃアねえ、そんなもんじゃアねえんだ、段が違うんだ、……父が酒を飲みだした心持は、おらにゃアわかる、誰だって飲まず