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こどもとうまのはなし
子供と馬の話
小川 未明
「童話」1923(大正12)年11月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,727 字 · 8 页
子供らは、腹が減っていますので、みんなおむすびを喜んで食べました。
やがて、その人たちは、厚くお礼をいって、また道を歩いてゆきました。
「あんなような子供があっては、汽車に乗るのが、どんなに骨おりだかしれません。」
彼らの去った後で、みんなは、その人たちの停車場に着いてから先のことなどを想像して同情したのでありました。
昼から、夜となく、つづいた避難する人たちの群れも、さすがに、真夜中になると、いずれも、どこかに宿るものとみえて、往来がちょっとの間はとだえるのでした。
空を仰ぎますと天の川が、下界のことを知らぬ顔に、昔ながらのままで、ほのぼのと白う流れているのでありました。
「もう、何時ごろでしょうか。」
「二時をすこし過ぎました。」
あたりは、しんとしていました。このとき、あちらから、山なりに荷物を積んで、荷馬車がやってきました。
その荷車を引いているのは、白い馬でありました。そして、先に立って、手綱を引いている男は、体のがっしりした大男でありました。馬も、男も、だいぶ疲れているように見えたのであります。
太郎のお父さんは、これを見て、
「どこからきたのですか、よほど、遠いところからきなされたとみえますね。