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しょうねんのひにけい
少年の日二景
小川 未明
おどろき「台湾日日新報」1940(昭和15)年8月4日<br>伸びるもの「台湾日日新報」1940(昭和15)年8月6日
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 3,786 字 · 8 页
」
お母さんは、やっと夕ご飯の後片付づけが終わって、良ちゃんをつれて、市場へいかれました。
そこには、同じ年ごろの子供たちが、やはり明日の遠足に持っていくものを買っているのでありましょう、お母さんにつれられてきたもの、また、お姉さんにつれられてきたもの、幾人となくおりました。
「さあ、好きなものをお買いなさい。」と、お菓子屋の店先で、どこかのお母さんが、やさしく子供にいっていられるのもあります。
「あの子、良ちゃんのお友だちでない。」
「僕、知らないよ。きっと、ほかの組だろう。」
良ちゃんは、りんごも二つといえば、みかんも二つといって、お母さんをおどろかせました。
家へ帰ってから、お菓子や、果物をランドセルにつめるとき、そばで見ていたお姉さんが、
「良ちゃん、そんなに持っていってどうするの? 良ちゃんは食いしんぼうといって笑われてよ。」といわれました。
学校で、良ちゃんのかたわらに、紙や、鉛筆を先生からもらっている子供がいました。その子のお父さんは、病気で臥ており、母親は、小さな妹をつれて、毎日車を引きながら、くずを買いに、出かけているときいていました。