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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「野郎ども! ぬかりなくやれよ」
と海蛇がどなった。血を見て凶暴になったかれらは、かねての計画を実行に移した、まもなくベン夫妻と、一等運転手がたおされた。悪漢どもは完全にセルベン号を占領した。
ケートはあやうくのがれて、運転手室にかけこんだ、そこにはスペイン人のイバンスが、当直の勤務をしていた、かれは三十前後の温良な人物である。
「助けて!」
「どうしたんです」
とイバンスがびっくりしていった。
「船長さんが、ご主人夫妻が……殺されたのです」
こういったとき、どやどやと悪漢どもが、足音あらくふみこんだ。海蛇を先頭に七人が目をギラギラ光らして、ピストルと刀を持って威嚇した。
「殺すのか」
とイバンスが、ケートをかばった。
「いや、運転手さん。おまえは助けてあげるよ、だが、おれたちの命令にそむきゃ、ようしゃはしねえ」
と海蛇がいった。じっさいいまイバンスを殺しては、船の運転がとまってしまう。
「親分、あの女はどうしよう」
と四本指がいった。
「ついでに助けてやれ」
かくてイバンスとケートは、運転手室にとじこめられて、厳重な監視をうけた。不安のうちに三日すぎた。と、どうしたことか四日目の晩、船はにわかに火を発して見る見る火焔につつまれてしまった。