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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页

青空文庫

本隊からは、すぐさま小浜兵曹長に結果を知らせてやりました。

そして、もっと島の模様を知らせてよこすように命令を出しました。

「よろしい。まず地形をのべます。島の中央に、鋸の歯のような岡があり、その東……」

と、そこまで無電は文字をつづってきましたが、とたんにぷつりと切れました。あとはどう催促してもだめでした。

小浜兵曹長は、どうしたのでしょうか。

いや、どうしたのどころではありません。白骨島のうえでは、いま大格闘がはじまっているところです。

小浜兵曹長は、本隊との無電連絡で、一生けんめいになっていましたところ、とつぜん背後から首をぎゅっとしめつけられました。全くの不意うちでありました。

兵曹長は、救難信号をうつ間もなく、電鍵から手をはなさなければなりませんでした。

「な、何者!」

というのものどの奥だけです。兵曹長は、自分の首をしめつけた曲者の腕をとらえて、やっと背負投をしました。それから大乱闘となったのです。とつぜん現れた相手は一体何者でしょう?

2

勇士小浜兵曹長は、息つぐまもなく前後左右からくみついてくる怪人たちを、あるいは背負投でもって、機上にあおむけに叩きつけ、あるいはまた得意の腰投で投げとばし、荒れ獅子のようにあばれまわりました。