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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页

青空文庫

「それにつけても、残念なのは、青江のことです。青江を殺して申しわけありません」

4

「青江は気の毒なことをしたなあ。しかし仕方がないよ、戦争なんだから」

塩田大尉は、小浜兵曹長の肩をたたいて、慰め顔にいいました。

「小浜は、彼のかたきうちをするつもりでいましたが、こんなことになって不時着し、飛行機をこわしてしまいました。それからこっち、帆村探偵がいろいろと元気をつけてくれたのです。おお、帆村探偵、一しょについて来たと思いましたが、そこらにいませんか」

帆村探偵は、どこへ行った?

「ああ、あそこにいるのが帆村じゃないかね」

塩田大尉の指さしたところを見れば、はるか三百メートルほど向こうにおくれて、帆村探偵が地上につきたった大きな筒を、しきりに引抜こうとしているではありませんか。

「あれは帆村探偵です。なにをしているのでしょうか。ちょっと見て来ましょう」

小浜兵曹長がかけだすと、塩田大尉たちも、それについて、帆村のいるところへ一散ばしりです。

「おい、どうした帆村君」

「ああ、小浜さん、ああ塩田大尉、よく来てくださいました。御挨拶はあとにして、これをみてください。