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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
さあ、手柄をあらわすのは、どの偵察機でありましょうか。
午後四時十分!
待ちに待った「怪塔が見えた!」の電文が一機から発せられました。それっというので、塩田大尉ののっている機も、その方へ急いで向かっていきました。小浜兵曹長は、「怪塔が見えた!」のしらせをうけると、自分が見つけそこなったのをたいへん残念に思いました。この上はというので、望遠鏡を地上に向けて、怪塔のすがたを早く見ようと一生懸命です。
それは勿来関よりすこし西にいき、山口炭坑と茨城炭坑の間ぐらいの山中に、なんだか五十銭銀貨を一枚落したような、まるいものが見えました。
4
「あっ、あれだ」
「そうだ、怪塔が見える」
偵察機上の塩田大尉も小浜兵曹長も、思わず席からからだをのりだしました。
「爆撃機隊へ連絡!」
大尉が叫んだので、通信員はすぐさま無電装置のスイッチを入れ爆撃機隊の司令をよびだしました。
「はい、爆撃機司令です」
塩田大尉は、マイクを手にとって、眼下に見える怪塔のありさまを知らせました。そしてすぐさま爆撃をするように頼んだのでありました。
「承知しました。すぐ全機で急行いたします」