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にほんイデオロギーろん

日本イデオロギー論

戸坂 潤

――現代日本に於ける日本主義・ファシズム・自由主義・思想の批判

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 263,376 字 · 511 页

青空文庫

されるべきイデオロギー性に他ならない。

実は之は、歴史的社会全体に於ける、又客観的自然に対する、歴史的社会的構成分子の各個部分が占める、云わば客観的な存在上の構造関係が、そのままで論理学的な「イデオロギー性」に映っているわけで、一定のイデオロギーの歴史社会的な発生・制約・対応の関係が、そのままそのイデオロギーの論理的イデオロギー性、即ち真理対虚偽の編成となっているのである。ここから判るように、「説明」がやがて「批判」に移行するのである。蓋しこの段階では、誤謬の発生とそれが誤謬たる所以とが説明され得る。之はただの因果的な説明ではなくて、すでに論理的な説明なのである。――だがまだ論理的な論証ではない。

イデオロギーが客観的現実による被制約者・対応物・因果的所産であるばかりではなく、そのことによって更に又、夫の反映物・模写物であることを今強調したわけだが、この被制約物で且つ反映物である処のイデオロギーは、今云った客観的現実とは一応独立な自分自身の発展法則を含んでいる。この独自の発展法則によって、イデオロギー現象自身とその論理的機能自身とが、再び一部分の客観的現実の内容となって、所謂客観的現実の客観的運動法則に参画するのである。