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ほうそうやわ

法窓夜話

穂積 陳重

02 法窓夜話

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 136,325 字 · 264 页

青空文庫

「棠蔭秘鑑」に拠れば、評定寄合は、寛永八年二月二日、町奉行島田弾正忠の邸宅に、老中が集会して、公事の評定をしたに始まったようである。その後ちは、酒井雅楽頭、酒井讃岐守、並に老中の邸で会議を開いたのであったが、寛永十二年十一月十日に評定衆の任命があり、同じ年の十二月二日からは評定所で会議を開き、それより毎月二日、十二日、二十二日をもって評議の式日と定めた。

「甲子夜話」に依れば、評定所の起原は、国初の頃、町中に何か訴訟事がある時に、老職以下諸役人の出席を乞うて、裁許を願うたのに始ったのである。この当時は、上述のように私人より願うて評定してもらったから、食物なども皆町中より持運び、また役人たちの給仕には、皆遊女を用いたのであった。しかるに、その後ち官家の制度も漸々と具備するようになり、官から評定所を建築し、飲饌も出し、給仕には御城の坊主を用いるようになったのである。また遊女を評定所へ出す際には、船に乗せて往来させたのであったが、その船には屋根がなくて、夏は甚だ暑いから、その船に屋根を造る事を願い出でて許されたのである。屋根船はこれから始まった。また遊女のことを「サンチャ」