轻松读懂日语经典作品
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うみからきたたまご
海からきた卵
塚原 健二郎
「赤い鳥 第二十一巻第五号」赤い鳥社、1928(昭和3)年11月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,534 字 · 10 页
爺さんは、百五十円ときいて、がっかりしましたが、それでも念のため、
「少し、たかいです。」と、言葉をつづりつづり申しました。
「いくらならよろしいのですか。」
そこで、爺さんは、もういくらも入っていないがま口をしらべました。中には十円紙幣が二枚入っていたきりです。
「二十円に。」
爺さんは一生けんめいに申しました。
主人はあまり値段がちがうので、少し腹を立てたのでしょう、だまって首をふりました。爺さんはそれをみると、今はもうあきらめたように、悲しげなようすで、いくどもこの立派な鎧の方をみいみい、暗くなりかけた表の通りへでて行きかけました。
すると後から、骨董屋の主人が「もしもし。」とよびとめました。主人は、爺さんがあまりこの鎧にみとれていたものですから、ひどく気の毒になったとみえて、棚の上から、その鎧にそっくりなのをつけた一尺ばかりの武者人形をおろしてきて、
「これならお安くねがいます。」と言いました。
爺さんは、その人形を眺めて、なるほどこれはいいと思いました。これならセルゲイもよろこぶだろう、それに船の中に持ち込むのに、小さくって、どんなにらくだか知れない。