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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

そしたらその女いたたまらないで東京へ働きに出たのですが、身重になっていることが段々わかって来て、今かえっているのだそうです。毎日泣いています。けれどもどう身のふりかたがきまるか分りません由。籍を、嫁入先の家でかえしてよこさぬ由。親が気に入っているから、と。そういうのもあるのですね、女の境遇は受け身だから、不思議と思うほどのことがよくあります。

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うちへも金の申告が(用紙)来ました。私の眼鏡のつるのところは金だからわが家の唯一の申告品となるわけでしょう。