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いきぬくちから
生きぬく力
小川 未明
「新児童文化 第1冊」1940(昭和15)年12月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 5,352 字 · 11 页
それがすなわちお国のためにつくすことになるとおっしゃったろう。僕などより、君のほうがよっぽど偉いんだ。いまからでさえ働いているのだもの。」と、孝二は、ややもすると黙ってしまう友だちをはげましました。
ちょうど、このとき、あちらで、集合の笛が鳴りました。
「東さんというのは、たいそうおできになるのだね。」と、父兄会から帰っていらしたお母さんが、いわれました。
「級長だ。」と、孝二は、答えました。
「どうりで、お母さんが、自慢していらした。先生も、おほめになっていられた。府立だって、どこだってだいじょうぶでしょうといっていられたから。そして、有田さんという子もおできになるようだね。」
「東、有田、小原、三羽がらすだよ。みんなお母さんがいっていたの。」
「ふとったお母さんは、有田さんのお母さんでしょう。」
「眼鏡をかけているのが、有田くんのお母さん、背の低いちぢれ髪のが、東くんのお母さん、ふとっているのは、小原くんのお母さんさ。あの三人は、いつも寄れば、自分の子供の自慢話をしているのさ。」と、孝二が、冷笑しました。
「自慢のされるようなお子さんを持って、どんなにお母さんたちは、うれしいかしれません。