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でんえんじょうちょうあり

田園情調あり

佐々木 邦

「キング」大日本雄辯會講談社、1952(昭和27)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,319 字 · 19 页

青空文庫

月に二度伊達君の家にある」

「その会の話聞いているけれど、私なんか駄目よ。あれはインテリ組の会だから」

「インテリも何もない。文学で集まる会だから」

「どうすれば入れるの?」

「そうだね。僕が推薦しちゃまずい」

「まずいわ、そんなこと」

「兄さんに頼んだらどうだね。秋子は文学好きだからって、伊達君に話して貰えばいゝ。兄さんと伊達君は中学校が一緒だから仲よしだろう」

「そうね」

「あんたは文学少女だから資格がある」

「どんな話をする会?」

「世間話の会だよ。読んだ本の話もするけれど」

「それなら私にも出来るわ」

「会を利用するに限る。天下御免だ。一緒に坐って一晩話せる」

「でも、こんなお話は出来ないでしょう」

「目で話す」

「人を瞞すようなことになるのね」

「少しは仕方がない。どうせ伊達君に責任を持たせるんだ。文学談話会で仲がよくなってしまったから、君の力で親父を説いてくれと僕が折り入って頼む」

「新三郎さん、あんた本気でしょうね? 幾度も/\念を押すようですけれど」

「神かけてだよ。先刻から言っている通り真剣だ」

「嬉しいわ。もう迷わないわよ、私」

「僕も迷わない」

「それじゃ私、兄さんに頼むわ」