轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
もうもくものがたり
盲目物語
谷崎 潤一郎
「中央公論」1931(昭和6)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 75,341 字 · 148 页
ょうだんを仰っしゃったりしまして、いくまんの敵がしろのぐるりをかこんでいることもとんとお心にとまらぬようでござりました。なにぶん大名がたの御夫婦仲のことは、おそばにつかえております者にもなか/\わかりかねますけれども、おくがたはおん兄君と殿さまのなかにはさまれて胸をいためていらしったのでござりましょうし、ながまさ公の方はまた、それをいとおしゅう、いじらしゅうおぼしめされ、かたみのせまいおもいをせぬようにと、つとめておくがたの気をひきたてゝいらしったのではござりますまいか。そう云えばあのじぶん、御前にひかえておりますと、「これ坊主、三味せんもゝう面白うない、酒のさかなにもっとうき/\したことはないか、あの棒しばりを舞ってみせぬか」などゝ殿のおこえがかゝりまして、
十七八は
竿にほした細布
とりよりや
いとし
たぐりよりや
いとし
糸よりほそい
腰をしむれば
たんとなほいとし
と、つたないまいをごらんにいれては御座興をつとめたものでござります。それはわたくし、じぶんでかんがえ出しました道化たまいでござりまして、「糸よりほそい腰をしむれば」と、所作をしておめにかけますと、たいていのかたは腹をかゝえてわらわれますので、めくらのくせに妙なてつきで舞います