轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ねぎさまみやた
禰宜様宮田
宮本 百合子
「中央公論」1917(大正6)年7月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,662 字 · 68 页
今年こそはとたくさんの肥料を与えれば、期待した半分の収穫もなくて、町の肥料問屋へも、海老屋へも、どうしようもなくて願った借金が殖えて行く。
今までは、貧しくこそあれ一文の貸しもない代りに、また借りもなく、家内中の者が家内中の手で暮していられた彼等の生活には、絶えずジリジリと生身に喰いこんで来る重い重い枷が掛けられた。
どうにかしてはずしたい。
何とかして元の身軽さに戻りたい。
一生懸命にもがけばもがくほど、枷はしっかりと食いこんで来るように、僅かの機会でも利用して借金も軽め生活も楽にさせたいとあせればあせるほど、経済は四離滅裂になって来る。
ガタガタになり始めた隅々から、貧しさは止度もなく流れこんで、哀れな小さい箱舟を、一寸二寸と、暗い、寒い、目のないものが棲んでいるどん底へと押し沈めかけていたのである。
ところへ、五年目に起った大不作は彼等一族を、まったく困憊の極まで追いつめてしまった。
恐ろしい螟虫の襲撃に会った上、水にまで反かれた稲は、絶望された田の乾からびた泥の上に、一本一本と倒れて、やがては腐って行く。
豊かな、喜びの秋が他の耕地耕地を訪れるとき、禰宜様宮田のところへは、何が来てくれたのか。