轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しゅうさいようしかがみ

秀才養子鑑

佐々木 邦

「現代」大日本雄辯會講談社、1939(昭和14)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,837 字 · 32 页

青空文庫

「何とか言っている」

「本当だよ。雪、こら、おい、何をグズ/\している? とやる。雪子さん、あゝしたら如何でしょうの組とは聊か選を異にする積りだよ」

「そう威張るばかりが能でもあるまい」

「しかし天物を暴殄して、戦々兢々しているのも生き甲斐のない話だろう?」

「何ういう意味だい? それは」

「馬だよ。馬は毎回馬槽一杯当てがわれて、後は文句を言わない。袖の香組は実力組に較べると、背景があるから裕福な次第だ。俸給ぐらい湯水のように使っても宜い立場にいるんだが、実際は何うだい? 堅いのが揃っているのか、意気地がないのか、皆女房からお当てがいを食わされて満足している」

「しかし必要があれば幾らでも貰える」

「その貰えるって言葉が哀れ果敢ない身分を証明している。男一匹、情けないじゃないか? 僕達は天から与えられた材幹によって養家の財産を守ってやるんだ。その報酬として幾ら使っても構わない」

「呆れた料簡方の養子だな」

「ハッハヽヽ」

「君にしてこの逆心ありか? これは驚いた」

「おっ奉ってばかりいるのは遣り切れないからね」

「僕だって時には謀叛心が起る。君あたりのところは申分ないけれど、大抵は天二物を与えずで、物色の余地がないからな。