轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
くうちゅうひょうりゅういっしゅうかん
空中漂流一週間
海野 十三
「名作」1939(昭和14)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 17,324 字 · 35 页
「それはどういうことか。早くぬかせ」
「日本の船舶が通っても下りないことさ。つまり日本以外の船舶に救助されることをもって条件とするのさ。もちろん、貴様に異議はいわせないがね」
と、キンチャコフはピストルの引金にしっかと指をかける。
「火の玉」少尉は、別に愕いた顔もしなかった。
「そんなものを握っているよりは、下を船が通りやしないかどうかが、生命びろいのためにはその方が肝腎のことだぜ」
「ふん、うかうかそんな手にのるもんかい。飛び道具の方が勝にきまってらあ」
キンチャコフは、本性を露骨にあらわして、「火の玉」少尉に擬したピストルをひっこめようとはしない。
(うるさい奴だ)
と思ったが、六条は別にピストルがこっちを向いているのを気にするようでもなく、ゴンドラの中から朝霧のかかった海面をじっと見下していた。
キンチャコフの方が、かえってふうっと溜息をついた。
涯なき漂流
不連続線という悪戯者がなかったら、二人のうちのどっちかは、間もなく日本海を航行中の汽船のうえに助けられたかもしれないのだ。そしてその滞空記録も、僅か十何時間で終ったかもしれないのだ。
ところが、どこにひそんでいたのか、不連続線という悪戯者が漂流気球の正面にぶつかったからたまらない。