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くさまくら

草枕

夏目 漱石

一个画家厌倦了人情世故,独自钻进深山。他想找一处能喘口气的地方,却在旅途中发现——原来诗和画,都在眼前。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,485 字 · 170 页

青空文庫

あるいはこの詩の意味をわれらの身の上に引きつけて解釈しても愉快だ。二人の間には、ある因果の細い糸で、この詩にあらわれた境遇の一部分が、事実となって、括りつけられている。因果もこのくらい糸が細いと苦にはならぬ。その上、ただの糸ではない。空を横切る虹の糸、野辺に棚引く霞の糸、露にかがやく蜘蛛の糸。切ろうとすれば、すぐ切れて、見ているうちは勝れてうつくしい。万一この糸が見る間に太くなって井戸縄のようにかたくなったら? そんな危険はない。余は画工である。先はただの女とは違う。

突然襖があいた。寝返りを打って入口を見ると、因果の相手のその銀杏返しが敷居の上に立って青磁の鉢を盆に乗せたまま佇んでいる。

「また寝ていらっしゃるか、昨夕は御迷惑で御座んしたろう。何返も御邪魔をして、ほほほほ」と笑う。臆した景色も、隠す景色も――恥ずる景色は無論ない。ただこちらが先を越されたのみである。

「今朝はありがとう」とまた礼を云った。考えると、丹前の礼をこれで三返云った。しかも、三返ながら、ただ難有うと云う三字である。

女は余が起き返ろうとする枕元へ、早くも坐って

「まあ寝ていらっしゃい。