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まめせんすいていのゆくえ

豆潜水艇の行方

海野 十三

「家の光」家の光協会、1941(昭和16)年8月~1942(昭和17)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,245 字 · 41 页

青空文庫

「へえ、機関銃ですって? そんなものを、どうしてもらったのですか」

「だって、太平洋は、いま武装しないでは、あぶなくて航海できないじゃないか。おねがいしてやっともらったんだけれど、大切なものだから、一番あとでのせるつもりでいたから、つめなかったんだよ」

なるほど、いま太平洋はいつ敵国の軍艦や飛行機から攻撃をうけるか、たいへんあぶない時期にはいっていた。そういう場合に日本男子は、おめおめ敵のためにしずめられたり、とりこになったりしてはいけない。むかってくる敵にたいしては、あくまでたたかうのが日本男子である。もうこうなれば、兵隊であろうが、なかろうが、かくごはおなじことである。

そういう時期にはいっているのに、青木学士は、身をまもる機関銃を忘れたといって、あんがいへいきでいるのである。

春夫は、あきれた。

「そんなものをわすれてきては、こまりますね。ほかに、武器はあるんですか」

「かくべつ武器と名のつくものはないよ。しかし、敵が向ってきても、またなんとかうまくあしらってやるよ」

「銃も刀ももたないで、敵に向うなんて、らんぼうじゃありませんか」

「そうだ。ちょっとらんぼうらしいね。