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まめせんすいていのゆくえ
豆潜水艇の行方
海野 十三
「家の光」家の光協会、1941(昭和16)年8月~1942(昭和17)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,245 字 · 41 页
どこへつれていかれるのでしょうか。
砂地のうえをすこしばかりあるいていくと、地下室の入口のようなものが見えてきました。
「ここからおりるんだ」
下士官は、先に下りました。
春夫たちも、そのあとについて、階段をおりていきました。
おりたところは、天井の低い、ちょうど軍艦や汽船の中と似たようなところでありました。このとき春夫は、足の下から、かすかではあるが、ごっとんごっとんと、エンジンが廻っているらしい震動が、ひびいてくるのを感じました。
「一体ここは、どこだろうか?」
春夫には、そのなぞをとくことが、たのしみになってきました。もしもこのとき春夫が、おどろいたり、あわてたりしていたら、このかすかなエンジンの音などは、もちろんききのがしたことでありましょう。
やがて青木学士と春夫とは、ある一室へつれこまれました。そこは、天井こそ低いけれど、たいへんぜいたくなかざりのある部屋でありました。正面には、りっぱな机があり、ふかふかした肘かけ椅子が一つおいてありましたが、その椅子には誰がすわるのでしょうか。
下士官が、扉をひらいて、さらに奥にはいっていきました。やがて彼が出てきたときには、白い麻の背広服をきた一人の紳士をともなっていました。