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あかつちへくるこどもたち

赤土へくる子供たち

小川 未明

「せうがく三年生」1939(昭和14)年6~12月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 16,075 字 · 33 页

青空文庫

武夫は、どうしたらいいかと思ったが、おばさんが、これほどいってくれるのを、ことわるのはわるいと思って、いただいて外へ出ました。

「困ったなあ、これどうしたらいいだろう。」と、武夫は二人にそうだんしました。

「じゃ、えんぴつを買ってわけようよ。」と信一が、答えました。

「武ちゃん、君、あずかっておいでよ。」と、善吉がいって、三人は、原っぱへもどってきました。もう西の方の空が、赤くなりかけていました。

「あっ、紙しばいのおじさんがきている。」

三人は、子供たちの集まっている方へかけ出しました。そこには、小山も、かね子も、光子も、とみ子もきていました。

「ね、黒めがねのおじさんが、支那へいくんだって。」と、三人の顔を見ると、小山はいいました。

「ほんとう? 黒めがねのおじさんが、支那へいくの。」と、武夫が、おじさんにききました。

「ほんとうだとも、こんど宣撫班になって支那へいくのだ。」と、紙しばいのおじさんは、答えました。黒めがねのおじさんは、いつかこの原で、樺太へ旅行をしたときの話をしてくれました。

「宣撫班って、支那人のせわをしてあげるの。」と、とみ子さんがたずねました。